雨のち、木漏れ日。

労災事故の加害者になった今、自分に出来ること。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

事故から3日目、保険会社へ相談

専門的なことは分かりませんが、脳が緊張しているせいなのか、ぐっすり眠れず何度も目が覚めました。この先いつまで眠れない日々が続くのか、漠然とした不安が頭をよぎります。 外はまだ夜明け前で、開け放った窓からは蛙や昆虫の鳴き声など自然の音や、近く…

事故翌日(出社)

床についてもなかなか眠れず、眠ったかと思うと夢の中でもフラッシュバックがやって来て目が覚める、そんなことの繰り返しで朝を迎え起床しました。 いつもの習慣で新聞を取りに行き、地域欄のページを開くと事故の記事が大きく掲載されていて、事故現場の写…

ご遺族との対面

病院に到着して救急入口から院内に入ると、待合室には社長と奥さん、そして数名の患者さんが長椅子に座っておられ、社長と奥さんが座っておられる席に近づき、謝罪したのち着席を促されたので近くの長椅子に座りました。 社長が、「さっき検体が終わったとこ…

警察の取り調べ

救急車が現場を離れてから間もなく、警察から携帯電話に着信がありました。 すぐに2~3名の警察官が来られて、現場検証が始まりました。私を始め現場にいた全ての人は事故発生前後の状況を細かに聞かれました。 時間が経つにつれて警察官の人数がどんどん…

事故発生

朝から夏の日差しがジリジリと容赦なく照り付ける日でした。 その日の作業は、山のふもとに林立する杉の木を、25tのクレーン車で吊って伐採する特殊な作業を、クレーン車の運転手を含めて7人で行っていました。現場は山裾から約3mの道路を隔てて民家が…

それでも生きる

その日は最高気温が31℃で朝から快晴の一日だった。業務も最終段階に入っていた時、私は死亡事故を起こしてしまった。 被災された方(労災事故なので被災者と表現)やご遺族の心境を思うと、「加害者の自分が心境を公にしても良いのだろうか?」と、今も葛…